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      歓楽街で深夜火事〜ストリップ劇場燃える      
昭和60(1985)年4月30日・読売新聞
29日午前3時10分ごろ横須賀市若松町3-16「ニュー国際ミュージック劇場」の2階から出火、木造モルタル塗り2階建て175平方メートルのうち、2階の楽屋、ダンサー控室、従業員室など88平方メートルを焼いた。
従業員室には、営業責任者の田中さん(34)[仮名]が住んでいたが、出火当時、田中さんは不在だった。
横須賀署は関係者などから事情を聞いて原因を調べている。
同劇場は不法滞在のフィリピン人の若い女性2人をダンサーに雇い、観客にわいせつなショーを上演したため、さる3月28日、経営者やダンサーが公然わいせつ現行犯と出入国難民法違反容疑で同署に摘発され、翌29日からずっと閉店していた。
現場は、同市下町中心街の通称”若松マーケット”と呼ばれている歓楽街の一角。
同劇場は、基地の町・ヨコスカの唯一のストリップ劇場。今回の火災で屋根も焼け落ちてしまったので使用不能の状態になった。
●基地の町、ヨコスカの光と影●
横須賀にストリップ劇場があったなんて、知らなかった。
軍港として発展した横須賀は戦後米軍基地の街となり、ドブ板をはじめ
和洋折衷の繁華街が形成されていった。
ところが国内の景気の浮き沈みはこの街を直撃し、米兵の懐具合に左右されるキャバレーなどは次々となくなっていった。その延長でここまで何とか生き残っていたこのストリップ劇場も
思わぬ形で終焉を迎えることになっていったのだろう。
それにしても終わり方が何とも惨めだ。
不法滞在のフィリピン人にわいせつなショー・・・・。
基地の町・ヨコスカとまったく関係のない終わり方。数年後にやってくるバブル景気を待たずに、燃え尽きたのだ。
この年の夏、日航ジャンボ機が墜落し、豊田商事事件が起き、そして阪神が優勝した。
今、”
若松マーケット”と呼ばれた一角はやっぱりアヤシイ場所として健在だ。焼けたあとこの建物がどうなったかわからないけれど、やっぱりヨコスカの風俗を支える元気な店が跡を継いだんだろう。そんなたくましさがある街は、形を変えて生きつづけるのだ。

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2000.8.5