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| 幻のサーモンを追え!〜ビストロ・クー |

| 横須賀市野比5-7-5 | [地図] |
| ●営業時間情報● 11:00-15:00 / 17:00-22:00 毎週火曜日定休 ●電話● 0468-49-8093 |
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| 東京湾フェリー乗り場から野比海岸への道は最高のドライブルートだ。 東京電力横須賀火力発電所を通り、ゆるい坂を上って暗いトンネルを越えると直角カーブ、そしてその向こうには青い青い海・・・鎌倉の材木座海岸へ抜けるルートに似た光景だが、こっちのほうが開放感があって好きだ。 そして、この絶景カーブの手前に、以前から気になっていた店がある。ビストロ・クーだ。 『田舎風フランス料理』という看板があるこのお店はずいぶん昔からある老舗だけれど、一度も入ったことはなかった。 |
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事前の情報は次の2つ。ものすごく値が張るらしいこと、そして幻のサーモンがあるということ。 厚いベールに包まれたこの海岸近くの店に、行ってみることにした。 念のため電話を入れてから行くことにしたが、驚いた。 「アラカルトは2700円から、昼のコースは5000円からです」 ご、5000円! ・・・覚悟を決めて、超豪華ランチを堪能することにしよう。 |
| 店内はものすごく高級な雰囲気ではなく、ちょっと落ち着いたファミレスのようだが、メニューを開くと肉と魚のコースがそれぞれ5000円より。「より」っていうのが気になるが、材料によって変わるのだろう。 フルコースは7000円。こちらはメインが肉と魚の両方だ。 このほかにも牛舌のコース(5500円より)や鴨のコース(5800円より)、それにステーキコース(6500円より)もある。ちなみにステーキのフルコースは8500円だ・・・。 |
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最初は野菜のテリーヌ。 ふっくらしてしっかりと味のついたデリカテッセンだ。シャンパンかワインが飲みたいが、昼間なのでここはじっと我慢。 そもそもこのお店は車でしか来ることができないので、ワインもなかなか飲めないのでは?なんて思う。ン千円もするコースを食べるのにバスで行く、っていうのも何だか・・・。 そんなことを考えていると、突然、すごいものが運ばれてきた。 あの、サーモンだ。 |
| 何といってもこのお店の人気の秘密はこの自家製スモークサーモンだ。 毎年秋、10月くらいからメニューに登場し、通常5月のゴールデンウィーク明けくらいにはあるかないか、というものだという。 訪れた日は半ばあきらめていたが、それが不意に現れたのでびっくり。目の前の皿には、まぎれもなくピカピカのサーモンが乗っている。 お店の人に聞くともう今年は残り数枚とのこと。何てラッキーなんだろう。 |
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自家製スモークサーモンとバジルソース。 スモークされて味がしっかりとついているサーモン。そのトロトロ感とピーマンのシャキっとした甘さ、そしてくるみのコリッとした食感があいまって絶妙な一皿。 毎年秋になると常連客から問い合わせと予約が殺到し、しかも期間中にコースを頼んでも出てこない日があるというこのサーモン。さすがの味に納得だ。 |
| 次はスープ。 魚料理コースにはニンジンや玉ねぎが入ったトマト風味の魚のスープ。コクがあって深みのあるやさしい味だ。 そして肉料理にはそらまめのスープ。濃厚でクリーミー、それでいてさらさらとのど越しのいい旬の味だ。 このそらまめ、次にも生かされていた。 スープがそらまめでなかった魚料理のメインがあいなめのそらまめソースだ。 |
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あいなめという魚をこういう形で食べたのは初めてだ。 たんぱくで大味というイメージだったが、蒸して焼いて、と手間をかけ、こんなに!となるくらい味があり、中はふわっとした仕上がり。 そして皮はカリカリしていてメリハリのある一品だ。それにあっさりしたそらまめのソースがよく合うし、付け合せの野菜やポテトも手抜きがない。全体としてよくまとまった皿だ。 彩りも鮮やかで、さわやかな初夏のメニューという感じ。 |
| そして肉料理のメインは子羊のマスタードソース。 子羊をミディアムレアに焼いたものだが、ほとんど臭みを感じない仕上がりにびっくり。 口に入れるとラム独特の香りがほわっと広がり、それがトロッととけていく。 それにからむマスタードソースは素材の味を消さず、あくまで脇役で味にちょっとした香りをつけていていい。身が厚く、脂も適度で飽きないしボリュームも多く、メインにふさわしい一品だ。 |
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メインを食べながら自家製のフランスパンを食べる。もちもちした食感がいいこのフランスパン、お土産に粉を販売しているほどの自信作だ。 最後はデザート。 紅茶の葉がまぶしてある濃厚な自家製プリン・いちご・キウイ・グレープフルーツ、そしてきいちごのシャーベット。子羊で脂っぽくなっている口にさらりとした酸っぱさが心地いい。 |
| このメニューにサラダ・コーヒーがついて5000円は高いか、安いか? 全ての皿がおいしく、ハズレがまったくないのは、この値段ならではのことなのだろうか?だって5000円だもん、ということで妙に納得してしまう。 一級品の素材を丁寧に仕上げた王様的な店だが、窓から海が見えるとか内装が格別とか、そういう付加価値がなかなか見つからない店でもある。 店内が混雑していたらせっかくの食事が落ち着かないような気がするし、カードで支払うと10%高くなってしまうのも敷居が高い。 |
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| ここはやはり気持ちとお金に余裕のある人が訪れる店。 そうでない人には「たまに行くならこんな店」というのがぴったりという気がするが、その「たま」のタイミングは秋から冬がオススメ。 5000円は幻のサーモンがいるときに使うこと、どうやらそれが毎年この店に行くきっかけになりそうだ。 |
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| 2002.6.3 |
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