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とろパリもんじゃとフワリお好み焼きの至福〜海せい
とろパリもんじゃとフワリお好み焼きの至福〜海せい
データ
■横須賀市根岸町3-14-32〔根岸交通公園ななめ前〕
■地図:Map-9 北久里浜付近詳細地図
■営業時間:15:00-23:00
■定休日:毎週月曜日
■電話:046-838-0456

おいしいお好み焼き”って、いったい何だろう?
具で決まる、秘伝の粉、焼く前の混ぜ方が勝負、ソースは「おたふく」に限る、ヘラでぎゅっと押す、いや、押さない・・・。
誰に聞いてもイチイチふんふんとうなずくが、よくよく考えるとイマイチ統一感のない、その定義。とりわけ、お好み焼きをメイン料理として認識していない関東人には、そのこだわりがよく分からないのだ。
そんな時、『大阪人が“おいしい”って言っていた』お店があるという情報をキャッチした。
ふむ。詳しいことはよく分からないが、ウダウダとゴタクを並べるより、その一言に賭けてみよう。
素朴な外観
さあ、ショーのはじまりです 「松島菜々子が行っている美容院に行く」とか「宮内庁御用達のお菓子を食べる」などというものよりもずっと安直で根拠に欠けるような気がするけれど、お好み焼き選びにとって、実はこれ以上のありがたい口コミはないのかもしれない。
さて、平作川にかかる橋の近くにある『海せい』に着くなり、まずは中ナマで乾杯。
店は20人も入れば一杯になりそう。奥のテレビでダラダラと野球が流れているような、いい感じの場末感が漂う雰囲気だ。
以前来たことがあるという友人がメニューも見ずに注文したのが、もんじゃ(笑)。
え?ここは大阪人御用達のお好み焼きが・・・などと口を挟むヒマもなく、まるでカキ氷をほうふつとさせる、巨大なもんじゃタワーが運ばれてきた。
デフォルトがもんじゃ(450円)。これに明太子(200円)チーズ(150円)もち(100円)などをトッピングしていく。
鮮やか明太子もんじゃ!
はじまりはじまり! むむ、これは何だかうまそうだ。これから始まるショーの豪華キャストを目の当たりにして、ちょっと興奮。しかも余裕で4人前くらいあるから、これは安い
ジュワー
アツアツの鉄板に、段階を追って具が投入される。「あ、これこれ。このオコゲが重要だよね」なんて言いながら飲むビールは最高だ。
そうこうしているうちに、土手が完成。
とき粉が、その独特の粘りを押し上げるように時々盛り上がり、ぐつぐつと煮えていく。鍋の役割をする土手も、旨みを逃がさないように踏ん張りつつ、自分自身も熱を帯び、やがて下の方からカリカリのオコゲを作り上げていく。そして、大きな円盤から立ち上る香りが、ますますビールをうまくする。
どうやら、もんじゃの製作は順調のようだ。
土手完成!
とろパリもんじゃ! やがて、もちとチーズが加えられ、そのとろみをまんべんなく行き渡らせるようにして、土手を開放。みんなでヘラを動かしまくる。
いよいよ、フィニッシュだ。
見れば、オコゲもしっかりできているよう。
小べラを突き刺してすくうと、トロトロのもちとチーズからたっぷりの湯気が上がっている。さあて、一気に口へ。ハフハフとほおばり、ビールを飲む。
・・・幸せ。
しょうゆやソースなど、一切の追加調味料がなくても十分に味がついているこのもんじゃ。薄くなく、濃すぎず、そのまま食べられるというのは、実は熟練の粉使いのなせる技なのかもしれない。
あ、そういえば、ここは大阪人がうまいと言っていたお好み焼き屋さんだったんだ。
というわけで、ビールを追加しつつ、次のアイテムはミックス玉(700円)をチョイス。
豚玉!
円盤完成 それにしても安い。
しょうが焼きは380円、一番高いミックス玉でも700円。しかも2〜3人で食べられるから、驚愕の安さだ。
まさに庶民の味方。考えてみれば、一皿1000円以上するようなお好み焼きなんて、圧倒的に邪道なのだ。
さて、木べらでていねいにかき混ぜた具を、油を一面にのばした鉄板に丸く落とす。
しばらくじっくりと火を通すと、いよいよお好み焼きのクライマックス「返し」が訪れる。
関西では一家の主たる父親の威厳の見せ所なのかもしれないこの作業。子どもたちはそんな父の返しを見て、「いつか俺も・・・」なんて目を輝かせたり(笑)。関西人はたいてい「返しのタイミングとテクニック」に精通しているんじゃないか? なんてステレオタイプなことを考えてみたりする。
返し成功!
踊るかつおぶし! そして、最終作業。
オタフクと思われるドロ系ソースをたっぷりとまぶし、マヨネーズで化粧。
その上にかつお節と青ノリを乗っけていく。
うむうむ。これだ。
この、かつお節が“踊る”感覚。まるで生きているようにゆらゆらと揺れる姿が、フィニッシュのサイン。
大きい鉄べラで切り分け、皿を経由して口に運ぶ。
ふわふわとした生地には粘っこさやスカスカ感がなく、味もしっかり。
さらに、海鮮の食感にトッピングしたチーズのコクがあいまって、絶妙なアツアツのミックスがおいしい。
これはいいぞ。
ビールも進み、すっかり鉄板のとりこに。続いて、豚玉(500円)そばもんじゃ(600円)を立て続けに作り上げ、宴は最高潮だ。
アツアツの一切れをフーフー言いながら口に!
さらにもんじゃ追加! これにビール数杯と、焼酎のボトルまで飲み干して、総額6000円ちょっと。4人でこの値段だから、コストパフォーマンスはバツグンだ。
いやいや、幸せ〜。
・・・あれ?おいしいお好み焼きの定義って、結局何だったんだっけ?
夢中になってすっかり忘れていた。
でも、まあいいや。
このお店に来れば、絶妙な調合である最高のアイテムが用意されていて、それで作るお好み焼きももんじゃも、うまいことだけは確かだ。
舞台が整ったら、あとは自由に楽しく作る
それが、お好み焼きの、お好み焼きたるゆえんなのだろう。

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2003.9.7