| 『三崎館』は、創業から97年目という、老舗中の老舗だ。開業した1908(明治41)年当時、目の前は“海岸”。三崎館には、たくさんの海水浴客が押し寄せていたのだという。しかも当時の海水浴は、泳がずに海につかり、病気を治すことが目的だったというからおもしろい。 |
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| 同館は、大正初期には勝海舟の息子が定宿にするなど、さまざまな歴史を刻んできた。また1923(大正12)年には、関東大震災が発生。三崎館の建物は、岩盤の上に建っているために被害がなかったが、目の前の海岸は隆起のために埋め立てられることに。その結果、現在は三崎港となり、「うらり」や魚市場が並んでいる。三崎館は、そんな20世紀のこの街の歴史を見続けてきたのだ。 |
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| 港町であり、観光の地でもある三崎の発展に合わせるように、増改築を繰り返してきた三崎館。現在の姿になったのは、昭和30年代だという。中は、まさに『昭和レトロ』の世界。古き良き時代からていねいに使い込まれた調度品や、迷路のように入り組んだ館内を見て歩くのも楽しい。「トロと休日」でおなじみの部屋も、もちろん現役。珍しい“一枚板の食卓”で、マグロを思う存分味わえる。 |
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| 宴会は、最大120名まで可能。その大広間は、昭和7年の建て替え時のままというから驚きだ。天井に施された曲線や調度品などは、以前横須賀にあった「料亭小松」の広間をまねたものだという。また他にも、畳を全て取り払ってテーブルとイスを並べられる広間もあるなど、多様な宴会に対応しているのも特徴だ。もちろん、少人数でゆっくりと食事を楽しむことができる個室も揃っている。 |
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| 海風を浴びながら夕暮れの港町を散歩し、歩き疲れたら熱い湯に入り、そしてうまい酒を飲みつつマグロざんまい…。そんなとびきりの楽しみ方ができるのが、三崎館の魅力だ。昭和レトロの趣があふれる静かな宿でぐっすり眠ったら、翌日は城ヶ島散策や大自然のウォーク、さらには家族で磯遊びや釣り…と、出かけるスポットも実に多彩。三崎は、日帰りではもったいない場所なのだ。 |
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| 古い港町で、かたくなまでに木の魅力があふれるたたずまいにこだわる三崎館。そしてマグロを知り尽くしているからこそできる、贅をつくした創作料理の数々…。余計なものは一切出さず、目の前の港で揚がったマグロに新たな息吹を与えようとする工夫がうれしい。タイムスリップ気分で味わう、港のグルメ。三崎館がこの場所にあることは、100年もの歴史が生んだ奇跡なのかもしれない。 |
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2005.3.12 |
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