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      秋の三浦半島ウォーク2002・第3弾
とんび岬と沖の荒波〜西海岸・しおさいウォーク【前編】
     
とんび岬と沖の荒波〜西海岸・しおさいウォーク
関東ふれあいの道(首都圏自然歩道)』ウォークの第3コース。
今回は西海岸の和田長浜(わだなはま)から荒崎まで、海沿いの岬めぐりをする道だ。
長い砂浜を歩き、岬の岩場を越え、手付かずの大自然を通っていく。
大型台風のつめあとを見ながら、2日にわたって長い海沿いのルートを歩いた。

●今回のルート●
(京急三崎口駅)→矢作(やはぎ)入口バス停→和田長浜海岸→
→佃嵐崎(つくだらしざき)→荒崎公園→荒崎バス停→(京急三崎口駅)
●データ●
全長7kmほどのルートです
*全行程は休憩を含めて約3時間です
*途中、岩場の道があり、すべらない靴が必要です
*岩の崩落の場所があります。落石には注意してください。
●時刻表●
三崎口駅発西海岸方面バス時刻表
荒崎バス停発三崎口駅方面バス時刻表

●もくじ●
◇このツアーの詳細地図はこちら→西海岸・しおさいウォークマップ
【前編】岬のとんびに会いにいく〜佃嵐崎への道
大きな台風の残したつめあとを見ながら砂浜を渡り、とんびが飛び交う岬へ
【後編】荒崎、波と風と時間の芸術
誰もいない岩の道を越えて天然の美術館、荒崎へ

岬のとんびに会いに行く〜佃嵐崎への道
円徳寺への道 三崎口駅から京急バスに乗り、矢作(やはぎ)入口で降りると、ほんのりと潮の香りがする。
そして耳を澄ますと潮騒が聞こえてきそうな、そんな海の雰囲気がする町だ。
バス停のすぐ裏の細い路地に入り、西へ。
5分ほど歩いてさらに細い道を入っていくと、円徳寺に着いた。
このお寺の入口には六地蔵がある。
これは”六道”における苦しみを救う地蔵菩薩で、六道というのは『地獄・飢餓・畜生・修羅・人間・天』。苦しみの世界を6つに分けたものだという。
それぞれの苦しみを救うというお地蔵さんだ。
その六地蔵を過ぎると、すぐ海だ。
ここから続く長い砂浜が、和田長浜(わだなはま)だ。
円徳寺の六地蔵
荒れる海 三日月の砂浜の起点と終点が岩場で、左に黒崎の鼻と呼ばれる岬、そして右奥には荒崎が見える。
穏やかな日差しが降り注ぐ昼間、浜辺でぽかぽかとひなたぼっこ・・・となるはずだったが、この日は戦後最大級の台風21号が三浦半島を通過した翌朝。
台風一過の秋晴れだったが、海は大荒れ。
遠くには荒波がくだけ、水は茶色。
そして浜辺は打ち上げられた海草やゴミでいっぱいだった。
海草ってこんなに潜んでいるんだ・・・と絶句するようなおびただしい量。びっくりだ。
しかもかなり奥の方まで積もっている。
夜中に通過した台風は、どんな波しぶきをあげていたのだろう。
台風の爪あと
長い砂浜が続く ぽかぽか陽気で、空は雲ひとつない青空。
でっかい台風はとっくに行ってしまったが、海の荒れは次の日も続く。
沖から陸に吹く海風もかなり強く、強風波浪注意報が出ていた相模湾。
海は恵みをもたらすけれど、同時にでっかい牙もむく。
自然を知って、それに従う。
それが手付かずの自然を歩く鉄則なのかもしれない。

円徳寺 和田長浜海岸がはじまる

和田長浜をすぎて、あちらこちらから反響する潮騒を聞きながら北上。
ちょうど長井飛行場跡がある高台の下を通る道だ。
このルートは「荒崎シーサイドコース」に指定されている道でもある。
右に緑の丘、そして左には広い広い相模湾が見え、この先には絶景スポット佃嵐崎がある。
岬をまわりこんでいく
この上が長井飛行場跡 この辺りはシーカヤックや釣りをする人も多く、佃嵐崎は有名な場所だというが、読み方が分からなかった。
今回、現地を過ぎてから、都内から来ている人に聞いて”つくだらし”であることが判明・・・。
地名ふりがな付きの地図が欲しくなった。
さて、この場所へ行くのにはちょっとした難関がある。
右の画像の場所。
向こう側へ行くには、赤い矢印のところに飛び乗り、そして岩を伝っていかなければならないのだが、それを阻むのが定期的に訪れる波。
しかもけっこう手前まで水が来るので、うまく波の間隔を読んで、ちょうど波が引いたときに一気に渡るしかない。
ちょっと間違えるとぼちゃん、だ。
難関突破!
奥が佃嵐! これがおもしろい。しかも波がホント不定期だから、5分くらい待たないと突破できないということもあるかもしれない。
やっとのことでそれを越えると目的地はすぐ目の前。
小さな小さなビーチを越え、一部欠けている石橋を渡ると、丸い石の低いテーブルと小さなベンチがある岬に登ることができる。
ここが佃嵐崎。
ここから眺める海は、およそ270度くらいのビューだ。
左に目を向けると今通ってきた和田長浜からのルート、右を見ると小さな漁港の先に荒崎海岸の岩場がくっきりと見える。
そして目の前には相模湾の大海原。
沖からはこれでもかこれでもかと大きな波が押し寄せ、この岬のすぐ下でざばんざばんと白波を上げて砕け散っていく。
佃嵐崎への最後の階段
左は荒波 思わず息を飲む光景とはこのことだ。
台風の次の日の岬に、人の姿はない。
周囲全ての絶景が生き生きとしていて、それぞれの持つ最高の息吹と色を瞬かせている。
それらを全て独り占めしているような感覚だ。
沖から吹く風はいつしか穏やかになり、暖かい陽の光とあいまってこの岬に集まる。
三浦半島という地に生まれてよかった、と心から思った。
今まで見た中で、一番の場所だ。
呆然としてしばらくたたずむ。
ふと空を見ると、どこまでも青く澄んだ空に、とんびが数羽舞っていた。
嵐をやり過ごし、まるでこの日を待っていたかのように自由に風と遊ぶとんび。
上昇したり急降下したり、佃嵐崎のとんびはとっても気持ち良さそうだった。
とんびも気持ち良さそう
佃嵐崎の夕景 その空がオレンジ色に染まるのを見たくて、後日、再び佃嵐崎を訪れてみた。
この日はあいにく雲が広がっていたが、そんな秋の雲に黄金の夕陽が照らされていた。
幻想的な夕暮れ。
冬になると、夕陽はまた別の姿を見せてくれるのだろう。
富士山や江ノ島のシルエットも登場する夕暮れを、また見に来よう。

佃嵐崎に到着 ここまでの道をながめる
沖の白波 右には荒崎

いけない、佃嵐崎に長くいすぎた。
風に吹かれて海や空を見て、昼ごはんを食べてぼーっとしていたら、あっという間に時間がたってしまった。
先を急ごう。
岬を回りこむと、丘には白い老人福祉施設が目に入る。
それを目標に、岩場の道を歩く。
途中にはきれいな浜があって、ここは磯遊びに最適だ。
荒崎を見渡す砂浜
岩場が続く そこからしばらくはゴツゴツした岩の道が続く。
例によって無数のフナムシをうまくよけながらどんどん歩いていくと、小さな漁港に到着した。
ここの堤防はよく魚が釣れるらしく、休日ともなるとたくさんの釣り人が訪れるのだという。
その堤防の突端まで行くと、内側の水かさがあと10センチくらいのところまできていて、堤防の外ではものすごい波が押し寄せていてちょっと怖かった。
大きな波を狙って右の画像を撮る。
いいのが撮れたな、と思ったとたん、画面左側から堤防を越えて高波がやってきた。
あっ、と思った時には、頭から波が!
高波にさらわれて・・・なんてことになったら大変なことになっていた。
瞬間的にカメラはかばったが、全身ずぶぬれ。
こんなアクシデントもあったし、デジカメの電池がなくなってきたので、今日の取材はここまでにしよう。
明日は、ここから荒崎を目指すことにする。
この写真を撮った直後、ずぶぬれ・・・。

サギのような鳥が すごい波

◇続きはこちら→【後編】荒崎、波と風と時間の芸術
このツアーの詳細地図はこちら→西海岸・しおさいウォークマップ

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2002.10.11