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| 花の笑顔と岩のささやき〜鷹取山ウォーク【後編】 |

| ●もくじ● |
| 【前編】青空、こもれび、花の道〜鷹取山への道 |
| 京急田浦駅をスタートして梅や桜を眺めながら切り立った鷹取山を目指します。 |
| 【後編】岩の絶景、森の静寂〜神武寺への道 |
| 鷹取山の展望台で切り立った岩と富士山を堪能して、神武寺の森に入っていきます。 ●関連ページ●黄昏の大仏を見に行く〜鷹取山 |
| ●広域地図● Map-2 三浦半島北部 → Map-1 逗子・葉山 |
| ◆岩の絶景、森の静寂〜神武寺への道 | |
| するどい岩は、太陽へと伸びていた。 まるで誰も近づけないように切られた壁は、ほとんど直角にそそり立っている。 岩の一番上まではいったいメートルくらいあるんだろう。 湘南妙義の岩肌は、荘厳な古代建築物のように目の前にそびえていた。 |
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そんな岩にチャレンジする人々がいる。 ロッククライミング。 この場所は全国的にも有名な練習場所らしく、晴れた日には必ずといっていいほどたくさんの人が岩にしがみついている。 ここはきちんと届け出た人でないと登れないらしいが、壁一面にあいた無数のハーケンの跡は、今までたくさんの人々がこの岩に挑んでいったことをあらわしていた。 |
| 鷹取山頂の広場にはこんな岩がいくつかあり、訪れた日も県外のグループが何組か岩登りを楽しんでいた。 岩に打ち込んだハーケンにザイルを通し、それを体につけたハーネスと結び、挑む。 墜落に備えて一人が下で命綱を支えているが、登り始めたら自分の手と足だけが頼り。 そんな小さな冒険がこの山のあちこちの岩で繰り広げられていた。 |
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この鷹取山公園からの眺めはすばらしい。 広場に出ると、目の前には横浜から観音崎、千葉に至るまでの絶景が目に飛び込んできた。 都市の景観、海の青さ、岬の緑。 それに空の色が加わって、三浦半島は鮮やかな景色に覆われていた。 そして公園の隅にある展望台を上ると、さらに高い位置から360度三浦半島を見渡すことができる。 |
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| 西には、葉山の海が広がっていた。 穏やかな凪の相模湾とその向こうにはうっすらと伊豆半島の山並み。 そして南に目を向けると横須賀の町並みと走水・観音崎の緑が見え、その向こうには房総半島がくっきり。 東は追浜や田浦の港と東京湾、さらに北西に転じると雄大な富士山が目に飛び込んできた。 |
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春の澄んだ空気の中で、裾野まではっきり見えるでっかいでっかい富士山。 やはりこの姿を見ると落ち着く。 しかし、どうも送電線が邪魔だ。 三浦半島を通る電気の道が、展望台から見える富士山の姿に完全にかぶってしまっていた。 その右に見えた丹沢の山々は何とか重ならなかったが、富士山はダメだ。 |
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| これは何とかならないかな、と思うが、でもとにかくこの展望台から富士山の姿がくっきり見えるのはすばらしい景色だった。 139mの鷹取山からさらに数メートル上がった場所。 360度、これだけのビューを見渡すことができる場所は三浦半島の中でもなかなかない。 そんな貴重な展望台で浴びる春の風はとっても気持ちがよかった。 |
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さて、展望台を降りてから後ろに回り込むように歩を進めると、さっきより少し起伏が多い道が続いていた。 ここから神武寺まで、山の中を通っていくことになる。 しばらくは急な坂やゴツゴツした岩の道が続くので、雨の翌日は要注意だ。 特に、下の画像の場所は気をつけて歩きたい。 |
| やや急な岩の斜面を通っていくので、備え付けてあるチェーンを持って歩かないと滑って転落ということにもなりかねない。 斜面の下は谷というわけではないが、岩の上なので頭や腕をぶつけたら大変。 ここは慎重に岩を伝って、回り込んでいく。 こうしたちょっとした冒険ができるのもこの道ならでは。 バラエティーに富んだ岩の道が道中を楽しくしてくれる。 |
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途中で急に開けた場所があった。 岩の上にのぼって景色を眺めると、大きな江ノ島が相模湾にゆったりと浮いているのが見えた。 そしてその隣には富士山が。 今度は送電線が邪魔をしない、完全な勇姿だ。 広い広い裾野と、上半身に雪をかぶった富士。手前の緑に映えて、美しい姿だった。 |
| 森はだんだん深くなっていく。 そして途中の急な石畳を慎重に降りていくと、静かな境内に出た。 神武寺(じんむじ)。 奈良時代に行基(ぎょうき)が開いたという天台宗の寺だ。 薬師堂の薬師三尊像は西暦700年代にまつられたという歴史を持つ。 また「神武寺の晩鐘」は三浦半島八景に数えられる。 |
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周囲には空に向かってたくましく伸びるスギの巨木が何本も生え、木漏れ日が降り注ぐ場所は静寂に満ちていた。 そして付近の森はコモチシダなどの貴重な群落が広がる場所。 水の確保が難しい岩肌からしみ出る水分でこれらが群生しているのは珍しく、三浦半島最後の植生だという。 |
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| 神武寺を過ぎると、静かで緩やかな道が続いていく。 ここから下山していく道は2つ。 JR横須賀線・新逗子駅へと至る「表参道」と、京急線・神武寺駅へ下る「裏参道」。 どちらのルートもそれぞれの駅まで20分〜25分くらいでたどり着くことができる。 今回は表参道ルートを通ったが、スギ林と石畳の雰囲気がとっても気持ちいい道だ。 |
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春の道をゆっくりと下りて行くと、やがて東逗子駅へと向かう道路に出た。 京急田浦から山に入り、花の道を通り、岩のささやきを聞き、360度の絶景を堪能して静寂の森を通過してきた今回のウォーク。 三浦半島北部の山は美しく、四季の表情に満ちていた。 高いところから眺めた海も富士山も、そして道端の花や石畳も、確かに今の三浦半島の自然の姿だった。 |
| みんなが楽しむ場所、それぞれの三浦半島。 温暖な気候と四季折々の姿があふれる三浦半島を再確認するような、そんな道だった。 |
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| 2003.4.25 |