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 三浦半島へ行こう!三浦半島知れば知るほどBEST!>03走り続ける「青い京急」
三浦半島知れば知るほどBEST!
 ●03 走り続ける「青い京急」 << ラッピング電車
 「赤い電車」でおなじみの京浜急行に「青い車両」が登場したのが昨年のこと。羽田空港の新ターミナル完成により、航空会社ごとに乗り場が違うことをアピールする「ラッピング電車」だ。
 「(羽田空港行きの)後ろの車輌に乗れば第一ターミナルに行く、ということをPRしたかったんです」と同社企画課の市川秀雄さん。「とにかくインパクトのあるものを、と企画しました」
 しかし、「青電車」を実現するには関係者の苦労が多かったようだ。関西では比較的頻繁に行われている「全面ラッピング」だが、関東では初。しかも「屋外広告物」としての面積やデザインに関する規定が各地で違うため、全ての沿線自治体との折衝に3カ月を費やした。結局、「新ターミナルの告知」であることを鮮明にし、描かれる飛行機の大きさを調整するなどして、規定をクリアしたという。
 最終デザインが完成したのがデビュー1週間前。さらに「はがしても糊が残らない」という特殊なシートが出来上がったのが4日前。それを、走行2日前から手作業で貼り付けていった。「作業が終わったのが、前日の夜9時。翌朝にはちゃんと電車を走らせなければいけないので、かなり焦りました」と、企画段階から関わった鈴木直明さん。「図柄がずれないように、車両の真ん中から絵を合わせつつ貼っていくのがポイントでしたね」。そして11月15日、総勢100人のスタッフがチャレンジした「青い電車」が、ついにお目見えしたのだ。
 3月末まで1日7往復走っていた電車は、予想以上に大人気。「青い電車に飛行機が描かれていることで、子どもにも喜んでもらえたようです。電車を指差して手を振る人も多かったですね」。それどころか、関東の他私鉄からの問い合わせも相次いだという。
 さて、無事に役目を終えた電車が、ラッピングを「脱ぐ」時がやってきた。温風を当てて温めつつ、一気に引っ張ってビニールをはがすやり方。貼る時もはがす時も、最終的には人の作業だ。はがしている途中は何とも無残な姿だったが、1編成でおよそ800平方メートルあるラッピングをはがすのにおよそ5時間。終わってみると、赤と白で塗られたおなじみの「新1000形」車両が見事「復元」された。
 同社の次の挑戦は、「ブルースカイトレイン」。羽田空港駅のPRを継続するため、今度は青く全面塗装した車輌が、3月中旬からお目見えした。空と海の色をイメージしたという「青い京急電車」は、今日も三浦半島を疾走している。
ラッピングをはがしていく京急1000形
毎年「京急ファミリーフェスタ」が開催され、
車両工場が一般公開されるという
(京急ファインテック久里浜事業所)
 場所
 (2005.4.14掲載/一部修正/人物の肩書きは掲載当時のもの) 

京急はいつだってパイオニア
関東初のラッピング車両 久しぶりに読んで、我ながら「へぇ」と唸ってしまった。
今でさえ「青い京急」はおなじみだけど、当時は衝撃的なデビューだった。
赤い京急が青いなんて!
それが、左の写真の車両。関東初のラッピングだったものだ。
今となっては貴重だと思うし、工場に入れてもらって作業を見学したので、珍しい記録として再掲載したいと思う。
しかも、当時の紙面には白黒の写真が掲載されたので、「青も赤も分からない!」という状態だったし。
僕は取材前、これは「赤い列車の上に青い塗装を施したんじゃないか」って思っていたが、実際にはビニールを貼っていたもので、まさに“ラッピング”。
ドアや窓やライトなどを避けなければならないので、このデザインもビニールづくりも大変だったろうなと思う。そもそもこの1両を実現するのに、周辺自治体との折衝に3カ月を費やしたとは驚きだ。
つい先日も「ドラえもん列車」が走れなくなるという問題があったが、「広告物か告知か」ということで、許可を得るのに担当者は相当大変な思いをしたのだろう。
ラッピングをはがす作業が始まった
脱ぐときは人海戦術! しかも、肝心なビニール素材を手作業で貼りだしたのが走行2日前というから、実に冷や汗ものだ。
しかし、こうして苦労して完成したラッピング電車は、担当者の想像以上に反響を呼び、他の関東私鉄にも影響を与えたのだ。

それにしても、この取材は面白かった。
ラッピングをはがすのは完全な人海戦術で、ぶぉーっと温風を当てたかと思うと、作業員が「せーの!」とあちこちでビニールをはがしていく。
「ちょっとやってみますか?」と言われて1区画参加したが、想像以上に力を要した覚えがある。
そして、ビロビロビロと厚めのビニールをはがしていくと、裸体いや1000形の鮮やかな赤色が登場
まるでずっと着ぐるみを着させられていたみたいに、久々の外気に触れて深呼吸をしているようだった。
さて、しばらく人海戦術が続くと、右のようなあられもない姿に。
殻を破る途中のヒヨコのような、脱皮しかけのセミのような、いや日焼けした後の皮がむけてきたような。いずれにしても、こんな中途半端な1000形は、マニアの方でも見たことがないかもしれない。
現在は600形と2100形の2編成で8両全部が青くなっている「ブルースカイトレイン」。
運行ダイヤがホームページで公開されたり電話で問い合わせられるほど、人気の車両になっている。
赤い京急が登場!
もはやおなじみの「青い京急」だが、その始まりは、総勢100人のスタッフがかけずり回ってようやく実現させた、たった1両の1000形だったのだ。
それを考えると、この“あられもない姿”は、戦場で善戦して凱旋した、勇敢な戦士のように見える。
いつだって、京急はパイオニア。
それを象徴する1枚のような気がする。

 2011.10.21
 
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